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美山も梅雨に入り、
田植えから一ヶ月、稲もたくましく育っています。
田んぼには、
アカハライモリやモリアオガエルのおたまじゃくしが溢れ、
オシドリ夫婦が仲良く泳ぎ、夜には蛍が飛び交っています。
雨上がり、芦生の森を歩きました。
屋久島の縄文杉のような、大きな芦生杉のあるところを目指して。
森の樹々は湿気を含み、しっとりとした濃い緑色になっていました。
森を歩いていて、
ふと足元を見ると、葉巻のようなものが落ちていました。

あたりをよーく観察してみると4つ5つと葉巻が落ちています。

上を見上げると、まだ枝先についたままの葉巻もあります。
その正体は、オトシブミがつくった「葉っぱの揺りかご」。
くるくる巻きになった葉っぱの中には卵が一つ産みつけられています。
葉っぱの手紙を落としていくのでオトシブミ。

手と口を巧みに操ってつくられたこの手紙を受け取ると、
なんだか森と仲良くなれた気がしてきます。
白い森の妖精、ニョロニョロのようなギンリョウソウ。
ぐい呑みの器のようなホオの花の殻。
カラフルな色をまとったツノアオカメムシ。

赤と黒の市松模様の蛇、ジムグリ。
山の中をのしのしと歩くニホンヒキガエル。

カナカナカナと響くヒグラシの鳴き声。
キツツキのドラミングの音が心地よく山に響きわたる。
小さなこどもがリコーダーを吹いているような、
不思議な声を出していたのは緑色の鳩、アオバト。

目的地に来たのは一年ぶり。
大きな芦生杉は変わらずそこに悠然と立っていました。
幹に深く刻まれたしわと肩に乗せた(寄生している)樹々が、
いろいろなドラマを物語っています。
一見変わらないように見えるけれど、きっとたくさんの変化が起きている。
この巨木を目の前にすると、
自然の大きくゆるやかな時間の流れを感じます。
