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餅つき×間伐

タイトル
森と暮らし
執筆者
京都府温暖化防止センター 渕上佑樹 
地域
京都市  
テーマ
自然 暮らし 環境問題  
更新日
2012年11月06日

  

先月の事になるのですが、週末に行なっている森づくり「理想の森プロジェクト」で、「餅つき×間伐」を行いました。
餅つきと間伐に特に関連はありません。「山で楽しいことをしよう」という相談の結果、こういうことになりました。

ここ5年ほど、秋には一般の方の参加を募って、どんぐりを拾って山を散策するイベントを行なっていたのですが、山のどんぐりは落ちたらすぐに野生動物に食べられてしまい、私たちが拾いに行く頃には何にもないということが続いていました。
それでも、民家に近いところに落ちていたどんぐり等をなんとか集めて、山の苗畑(厳重な囲い付き!)に埋めたりしていたのですが、それすらも掘り返されて全滅する有様で、、、

というわけで、今年はもう、どんぐり拾いは諦めまして(野生動物と奪い合っても仕方ないので)、そろそろ手入れが必要になってきた人工林の間伐を、一般の方に体験してもらおうということになりました。
加えて、餅つきもやってしまおうじゃないかと。餅つきは、いつもお世話になっている山主の久保さんからのご提案です。


    
 

間伐とは、人工林の木の間引きです。1ha(100m×100mの広さ)に3,000~4,000本ほど植栽した木を、徐々に徐々に間引いていき、品質の良い木だけを残していきます。
今回間伐するのは、植林してから15年ほど経ったヒノキの人工林。植えてからはじめての間伐です。
幹の太さは8~10cmくらい(地面から120cmの高さで計った場合)。樹高はきちんと計ってないのですが、4~5mくらいにはなっていたと思います。
このヒノキを、ノコとナタで伐採します。倒すときにはロープを使います。

伐採する木には、山主さんがあらかじめ白いビニルテープで目印をつけてくれています。この目印をつける作業を「選木」と言います。木の品質や、森林内の樹木の混み具合を見極める必要がある責任の重い作業です。
選木で大事なことは、「まず残したい木を決めて、その生長を邪魔する木を伐る」という視点です。例え品質が良い木でも、2本隣合っていればどちらかは伐らなければなりません。これは畑での野菜づくりでも同じですね。

そういうわけで、難しい選木作業は山主さんにお任せして、この日の参加者は木を伐る作業にいそしみました。立っている木を伐るという体験はあまりする機会がないので、みなさんかなり真剣に、作業に没頭してくださいました。
   

小学生の子どもを連れた方の参加も多かったのですが、そのうちのお一人が、
「子どもが最初は『木を伐るのがかわいそう』と言っていたが、畑の間引きに例えながら説明したり木を伐った分だけ森が明るくなるのを見たりしながら作業することで、木を伐ることの意味が少し納得できたようだった。」
という感想を聞かせてくださいました。
実際のところ木の命を奪うことには違いなく、「木を伐ることがかわいそうだ」という意見に対して完全に反論することはできませんが、そうやって私たちの生活が成り立つということの意味だけでも伝えることができれば良いな、と感じます。

他にも、参加者は大学生のグループや、他地域で森林ボランティア活動をされている方など多様で、この方々から色んな意見をいただきました。
こういったイベントを開催していると、同じ体験をしてもその人の持っている背景で感じることは様々だということをいつも感じます。
意見をお互いに出し合い、共有しながら、みんなが納得する森づくりを目指していきたいなと、イベントを開催するたびにいつも思うわけです。理想論ですが。

最後に、私たちがいつもお世話になっている山主の久保夫妻が森づくりに対する思いをお話されるイベントが、11月18日(日)に京都ペレット町家 ヒノコ(京都市中京区)で開催されます(ワシタカのもりきき:http://www.geocities.jp/wstk1018/woodylife.html)。
私のコラムのタイトル通りの「森と暮らし」の話が聞けると思いますので、よろしかったらぜひ。


 

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